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プログラム概要

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プログラム概要

概要

グローバルCOEプログラム

マス・フォア・インダストリ教育研究拠点

Education-and-Research Hub for Mathematics-for-Industry
数理学府数理学専攻、システム情報科学府情報工学専攻、神戸大学理学研究科数学専攻

【概要】

マス・フォア・インダストリ(Math-for-Industry以下「MI」と称する)とは、純粋・応用数学を流動性・汎用性をもつ形に融合再編しつつ産業界からの要請に応えようとすることで生まれる、未来技術の創出基盤となる数学の新研究領域です。本プログラムでは、統計・確率、数値/数式計算、神戸大学と連携した可積分系をはじめとする優れた研究実績をもとに、数学と産業界のいまだ類を見ない協働に向けた先駆的、組織的取組をさらに押し進め、世界最高水準のMI教育研究拠点の形成を目指します。

MI研究の展開には新しい研究人材が不可欠です。本プログラムでは、MIの教育研究を推進し、技術の未来をになう国際的な若手数学者を育成します。

【背景】

未来技術創出には数学の発達が不可欠です。高度な数学への渇望はすでに顕在化しています。実際、文部科学省・科学技術政策研究所の分析(2006)によれば、わが国の民間企業開発研究チームでも数学的基礎をもつ人材のしめる割合として欧米並みの65%程度が望ましいとしていますが、現状は26%にとどまっています。また同(2007)では、分野を問わず基礎研究段階の人材育成不足も指摘されているところです。科学技術創造立国の持続的発展をめざすわが国においては、この40%近い格差を埋める人材、MIドクター(企業内数理研究者)の育成、さらに世界を先導する若手MI研究者(大学・研究機関)の育成が急務となっています。

これまでに、数理学府では,21世紀COEプログラム「機能数理学の構築と展開」(H15~H19)において、産業界で活躍する博士を養成することを目的に機能数理学コースを設置し(H18年4月)、長期インターンシップ(3ヶ月以上)を導入するなど新しい形の博士人材育成を進めてきました。また、産業技術数理研究センター(MRIT)を設置し(H19年4月)、数学の産学連携教育研究を推進しています。

さらに、文部科学省・大学院教育改革支援プログラム「産業技術が求める数学博士と新修士養成」(H19~H21)では、数学版MBAである修士課程MMAコースの設置をはかり、産業界における数学を基盤とした研究開発のコーディネートなどを大局的・長期的視野をもってあたる人材育成を目指しています。このコースの修了者は従来型の数学修士とともに将来のMI研究人材としての活躍も期待されます。

【目的と内容】

21世紀COEプログラムで掲げた機能数理学の特色ある展開は国際的に高い水準にあります。本グローバルプログラムでは、純粋数学と機能数理学を融合・再編することで、技術の未来を拓くマス・フォア・インダストリ(MI)を創生します。具体的には、機能数理学展開の原動力であった数値解析、統計を、それぞれ計算代数、学習理論により強化し推進することに加え、代数学、幾何学、解析学、数理物理学、確率論などの広範な数学領域を統合再編し、離散可積分系、生物・生命数学、金融工学、流体力学、暗号などを柱にMI研究を推進し、可視化研究、数値/数式計算、統計科学の世界的拠点構築をはかります。

博士後期機能数理学コースにおいては長期インターンシップの拡充をはかるなど、MI研究人材育成に必要なカリキュラムを整備し、これまでにない学位授与システムを構築します。さらに、充実したポスドク制度を導入し、技術に生きる数学を実践する上で国際的に通用する優れた研究人材の育成を行います。これにより、数学の社会連携の新しい形を生み出す活動の核となる教育研究の世界的拠点の形成を目指します。

【将来の展開計画】

本プログラムの推進により、革新的諸技術の創生に向け、世界の数学研究をリードする人材(MI研究者)を持続的に輩出する環境を整えてゆきます。また同時に、開発研究現場で活躍するMIドクター養成システムが確立されます。
このようにして生み出される若手研究人材は「ものづくり日本」を先導する数学・数理研究集団の核となることが期待されます。かかる人材の継続的輩出により開発研究現場における数学の重要性の認識が高まり、技術のブレークスルーを生む可能性が飛躍的に向上するでしょう。

本プログラムは、産業技術に関心や共感をもつ数学の基礎理論研究者を恒常的に生み育てる体制も整えるものです。このようなMI教育研究体制はわが国の今後の大学院数学教育の重要な一規範となり、その波及効果は大きいと思われます。

九州大学では、本プログラムを加速させるため、2011年に迎える創立百周年を記念し、MI国際研究所を伊都キャンパスに設置する予定です。さらに、本研究所を核とした伊都MIリサーチパークの建設を進め、MIの国際的ハブの形成をはかっていきます。

【学術刊行物】

拠点形成のため以下の学術刊行物を発行します。

  • ・Journal of Math-for-Industry(略称JMI,eジャーナル)
  • ・MI Lecture Note Series(COE講義録)
  • ・MI Preprint Series(九州大学機関リポジトリ)