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ご挨拶

このたび、九州大学大学院数理学府におきましてシステム情報科学府情報工学専攻と神戸大学大学院理学研究科数学専攻と連携し申請しておりました「マス・フォア・インダストリ教育研究拠点」が、平成20年度の文部科学省グローバルCOEプログラムに採択されました。

マス・フォア・インダストリ(Math-for-Industry)とは、純粋・応用数学を流動性・汎用性をもつ形に融合再編しつつ産業界からの要請に応えようとすることで生まれる、未来技術の創出基盤となる数学の新しい研究領域です。

さて、何ゆえ,マス・フォア・インダストリなのでしょうか。

計算機性能の飛躍的向上をみた今日、数学に対する期待が、研究開発の現場を中心に格段に高まっています。じっさい、近年の数学と技術の接近はかつてないほどです。以前なら、数学と技術といえば、その多くは物理学などの科学を介してようやく結びつくものでありました。ところがいまや、数学と技術は、直接的にも互いに刺激を与えながら発展しています。計算技法の進化や統計科学の実用はもちろんのこと、具体例を挙げて行けば、情報セキュリティと整数論、数理ファイナンスと確率論、視覚化と幾何学の離散化など、事欠きません。このように、技術進歩に数学が不可欠となり始めたいま、数学研究をこれまでの純粋数学、応用数学という枠組みで捉えていたのでは、もはや、ふくらんだ期待への対応はおぼつかない状況です。また、こうした視点に立った研究活動の展開により、新たに興味深い研究テーマが芽生え、学問としての数学がさらに実り多く豊かになることも期待されます。

本プログラムで私たちは、理論研究におけるこれまでの実績をもとに、いまだ類を見ない数学と産業界の協働に向けた先駆的、組織的取組みを強力に押し進め、マス・フォア・インダストリの世界的な教育研究拠点の構築を推進します。そのため本プログラムでは、たとえば博士後期課程における長期インターンシップの海外への拡充をはじめとするカリキュラムの整備、とりわけ学位取得のための新構想の早期実現、博士後期課程の学生への経済支援の強化、そして充実したポスドク制度の導入などに積極的に取り組んでまいります。

事業推進のためには産業界との双方向の協力が不可欠です。数学の産学連携教育研究の一層の推進と、数学の高度な素養を身につけ、さまざまな分野で国際的に活躍できる人材の育成がプログラムの大きなねらいです。幅広い関心と知識をもちつつ、一つの専門に秀でた若い人材の輩出こそが未来を拓くとの認識に立ち、目的に向かい力を尽くしてまいりたいと考えています。 九州大学は平成23年に創立百周年を迎えます。その記念事業の一環として、現在の産業技術数理研究センターを拡充発展させ、マス・フォア・インダストリ国際研究所を設立する計画です。その研究所の目的は、本プログラムに謳う教育研究活動の国際的ハブとなることです。

21世紀の数学に、そして数学を通し、広範な科学分野と技術の進歩に寄与するべく、事業推進担当者をはじめ数理学研究院教員一同、より一層の努力を積み重ねてゆく所存です。関係各位には今後ますますのご支援をお願い申し上げる次第です。

2008年7月グローバルCOEプログラム拠点リーダー
九州大学大学院数理学研究院長
若山 正人